メンズファッション流行・トレンド情報

スポンサードリンク

90年代ファッションの分類

90年代のファッションは大きく分けると4つに分類されます。まず、価格がリーズナブルで、デザインはほどほどにトレンドを入れ込んだオーソドックスなテイストがベースになり、大量生産されるマスファッション。次に、80年代までのメンズファッションの歴史にみられたようなある特定の思考や主張をもつ集団に帰属するストリートファッション。そして、アバンギャルドでアーティスティックなオンリーワンであり、時代の流行の最先端をいくようなスタイルを好むトップファッション。海外ブランドのグッチや、ルイヴィトン、プラダなどの確立されたステータスブランドを好むハイファッション。

90年代のファッション

時代とともに、急激な早さで進化、変貌を遂げてきた我が国のファッションは90年代を迎え、ライフスタイルの分類化とともに、ウェアの嗜好も明確に分類されるようになってきました。特に顕著なのは、原宿や渋谷という街の若者たちの間から生まれるストリートファッションで、その独特なスタイルは欧米からも注目されている東京発信のユニークなものです。

また、ラグジュアリーブランドをコーディネートのどこか一部に取り入れることで、ステータスを誇示主張するようなハイファッションも重要な一を占めています。その中でも特に奇抜で、斬新なものを好むトップファッションに属する人たちは、ファッションリーダーやカリスマとよばれるようになり、芸能人でなくともさまざまな雑誌媒体に登場することになっていきます。

グランジファッション

90年代のファッションは音楽とも非常に密接な関係にあります。90年代初頭にアメリカのシアトルから登場したジェネレーションXの代表である伝説のバンド、ニルヴァーナの影響により世界中に広く広められたスタイルです。日本もその影響を多大に受けました。〝グランジ〟とは、音楽のジャンルのひとつで、ことばそのものは「汚い」、「薄汚れた」等という意味があります。代表的なルックは、着古されてすり切れてしまったネルシャツやカーディガンに、穴の沢山あいたぼろぼろのジーンズを履くといったスタイルです。これは、ニルヴァーナのボーカルであるカート•コバーンのしていた服装そのもので、現在に至り彼自身がアイコンとして多くのデザイナーに崇められ、インスピレーションのもとにもなっています。

グランジファッションは、パリコレなどで作品を発表するハイファッションにも登場することになります。アトリエにあるすべてのもの、壁からテレビ、机までのすべてが、白の色調に塗り替えられているということで有名なマルタン•マルジェラが打ち出したスタイルがこの分野ではグランジファッションの先駆け的な存在だといわれています。マルタン•マルジェラは80年代前半に登場した我が国を代表するブランド、ヨウジヤマモトとコムデギャルソンの影響を多く受けているといわれています。マルタン•マルジェラの打ち出した〝貧困者風スタイル〟は、シャビールックと呼ばれ、新しいものでもわざと古く見えるような加工をしたり、ぼろぼろに引き裂いたりしたものです。これは、90年代の初頭において斬新な価値観を生み出し、その後のファッションに影響することになりました。

ヒップホップファッション

アメリカからの音楽、ヒップホップからの影響もまた、この90年代には多く受けています。ヒップホップは、60年代から70年代の間にニューヨークのアフロ•アメリカンやヒスパニック系のコミュニティによって行われていたブロックパーティから生まれた黒人文化そのものです。オールドスクールとニュースクールというふたつに分けられるスタイルがあります。

オールドスクールは、音楽的に歌詞よりもリズムを主体としています。スタイルは、アーティストのRUN DMCに代表され、ゴールドのごついアクセサリーにアディダスを合わせるというものが主流でした。一方、ニュースクールはシルバーのアクセサリーや成功者のシンボルであるダイアモンドをあしらったアクセサリーに、バギーパンツを腰履きし、キャップやバンダナをつけるスタイルでした。トップスもオーバーサイズのものが好まれ、トレーナーやスポーツ用のジャージなどがベースです。社会への不平•不満を音楽にのせて表現するアーティストたちに共感する若者が増えていくことで、これらのスタイルが日本にも定着していくことになります。

サイズが極端に大きい理由は、刑務所の因人服からきています。多くのヒップホップアーティストが刑務所あがりの経歴をもつことから、誰でも着れるように大きめのサイズで作られていた因人服を出所してもそのまま引き継いだのが、その根源です。

原宿に集まるニュージェネレーション

原宿ファッション

21世紀に入り、日本のメンズファッションはまた新たな変化期を迎えます。ストリートから生まれるファッションは、トレンドに敏感な消費者同士が刺激しあい、ある特定の場所に似たようなスタイルを持つ集団がたむろうことになり、その中でのはやりすたりはすざまじい速度で変化し続けています。原宿はその代表的な街で、その他地方では名古屋や仙台、福岡も新しいメンズファッションのスタイルを発信している街です。

ハイブランドといわれるディオールオムやラフシモンズなどの高級品と、国内の東京コレクションブランドなどの少しお手頃な価格のもの、そして古着をミックスするようなスタイルが主流です。消費者は、これまでのように雑誌やブランド側から提案されるスタイルを鵜呑みするのでなく、個人がファッションに対して豊富な知識と分別を持ち、自らスタイルを作り出すという消費者提案型に移行していく傾向にあります。

素材の良さや、カッティングの巧みさ、モノのあふれ返る時代だからこそ、いいものを選びとれる消費者が増えているのです。これまでの歴史でみるような「〜系」という分類は徐々になくなってきており、全体のコーディネートバランスに重きをおくようなスタイルが年々増えており、現在に至っています。

ユニセックス化する最近のメンズファッション

ここ2、3年の間に、メンズ市場ではディオールオムなどに代表される〝スーパータイト〟なシルエットが大きなトレンドとして注目されてきました。主に、20代の男性に多くみられる傾向がありますが、上下ともにボディラインがはっきりと出るようなスタイルが主流です。

美容に関しても、メンズエステやヘアースタイルへの関心などが女性にも負けず劣らずといった勢いで進化しています。眉毛を整えたり、薄化粧をしたり、またネイルを塗ったりとある種女性化しているところが、このタイトなシルエットと関係しているといえるでしょう。一般的なサイズ展開に関しても、従来よりも一回りサイズダウンさせたものが既存のサイズのものとなり、男性の体型への関心も高まっているようです。

〝カッコ良く〟に、〝スマートで美しくありたい〟という思いが付け加えられたようです。カラーバリエーションもこれまでに例をみないような、女性が好むような色調が取り入れられており、全体的にユニセックス化が進んでいるようです。また、これまで社会ではタブーとされていたゲイ(同性愛者)に対する認識がやや確立されてきたため、そういった性に対する意識もファッションと直結して表面化しているようです。

21世紀、これからのメンズファッションはどうなるか?

21世紀に入りこれまでよりもさらに、メンズファッション市場が熱くなっています。本来、〝ファッション〟というと、女性のものとされてきました。雑誌媒体も女性のものが圧倒的に多く、メンズファッションに関するものは数少なかったものです。ここ数年で、新たに創刊されるメンズ雑誌やメンズに特化するブランド自体が急増する市場を見ていますと、これからは女性のそれとおなじように、メンズ専門、メンズ向けのものがどんどん増えていくのではないかと予測されます。

20代前半にみられる国内ブランドコーディネート派、20代後半から30代前半にみられる本物志向、こだわり派、30代〜40代前半にみられる不良大人派など、ジャンルが明確です。それぞれの年代に合った形で、今後まずます装飾や美に関する意識が消費者の中で高まっていくでしょう。

なぜなのか?それは、文化的に日本という国が再び豊かな時代へと突入しているからではないでしょうか?経済的には決して恵まれた時代だとはいえませが、個々の生活を充実させたいというライフスタイルの傾向が強まっているので、衣食住の衣に関して、今の流れを継承していくと、メンズファッション市場がより活性化されることが予想されます。